高所恐怖症の元スノーボーダーがフリースキー初心者となってゲレンデに戻った記録。
奥日光、中禅寺湖にある男体山。
天気もバッチリ。
俺は山頂に刀を持つカッコイイ男体山に登ることにした。
火山でもある男体山は、標高2,486m、標高差1,200m。
富士山の登山に近い標高差だ。
猿や鹿が出るいろは坂で、標高1,285mまで一気に登る。
男体山は、霊峰。
山には水場もトイレもないから体調管理が難しい。
ウグイスが鳴く林の中を歩いていく。
相方がFlo Ridaの「Whistle」を口笛で吹き出した。(こんな口笛)
何やってんのと聞くと、
「ウグイスに新しい鳴き方を教えてる❤」
と言って口笛を吹き続けた。
※Flo Ridaの「Whistle」はつまり"尺八"。霊峰でこんな下品な口笛吹くか普通?
俺はコイツには絶対勝てないと思った。
んで、男体山6、7、8合目はかなり急なガレ場。
両手を使う急登のため、ハイキング気分の女性や高齢者にはキツイ山だ。
途中の景色が美しい。
みな写真を撮っているが、高所恐怖症な俺は景色を見ることができない。
ガレ場続きで左膝の古傷に痛みが出る。
膝をかばって登っていたら、今度は股関節が動かなくなった。
左足が上がらないから、その一歩を踏み出せない。
仕方がないので膝にパラコードを縛り、手でパラコードを引っ張って膝を持ち上げて登った。
体力はまだ残っていたので、足の痛みを伺いながら、行けるところまでゆっくりと登る。
8合目~9合目あたりから岩場が終わり、土が出てきてホッとする。でも今度は階段だ。
なんだこのキツイ山は!笑
相方のウグイスの調教もいつのまにか終わっている。
そして9合目、時間は昼12時近い。
膝がやばい。
残り標高200mを残して、俺リタイヤ。
この辺が自力下山できる限界だ。
(↑なんすかこの真っ赤な虫は?)
相方が登頂アタックしている間、俺は
虫を研究したり、
近所のごみを拾ったり、
昼寝をして過ごした。
たくさんの人から「もう少しだから」と励まされたが、俺は登らなかった。
↑ここからは相方の写真。
9合目階段を上っていくと、森林限界を超えて山頂へ。
↑男体山から見る日光白根山2,578m。
いつか登りたいな。
↑奥の黒いのが太郎山2,368m。
男体山2486m、標高差1200m。
よく登ったね、相方!
↑刀!
かっこいいね!
そしてゆっくり下山。
足を休ませながら、全部で12時間くらいかかった。
普通往復6~7時間の山だから、倍だよ倍!
トレランの人は、3往復もするらしいぜ。どんな変態だよ、マジかっこいいわ!
途中、7合目付近、午後2時ごろ。
これから登るソロ男性2名とすれ違った。
◆一人は普通のハイキングっぽい人。彼は日没の時間を知らなかったので、俺は日没時間を教えた。
◆もう一人はTシャツにジーンズ、ちょっと登山ぽくない人。会話無し。
神社の人の話によると、この二人のどちらかはレスキューを呼んだらしい。
うーん。
山で、登る人を安易に励ましたり応援すのは、結構危険だ。
男体山で足を引きずる俺に、一人だけ
「登頂せず、この綺麗な景色を見ながら、ここからのんびり降りるのも良いですよね。」
と言ってくれた人がいた。
俺は、この人のような言葉をかけられる人間になりたい。
今回の登山はそれを教えてくれるかのような登山だった気がしてならない。
みなさんも登山はくれぐれもお気をつけて!
霊峰男体山: 今日の学び
目に見えぬ 神に向かいて恥じざるは 人の心の誠なりけり
膝をどうにか治そう、俺。
ってか筋力つけてカバーするしかないので、トレーニングっすね!