高所恐怖症の元スノーボーダーがフリースキー初心者となってゲレンデに戻った記録。
大分前の話なんだけど、あるスキー教室のレッスンを受けた。
その先生は俺の親くらいの年齢の方で、レッスンに参加したのは以下の3名。
1、スキー歴が今年の春スキーからの俺、
2、先生の言っていることを聞いてそうで全く聞いてない不思議君、
3、自称「俺は上級者」だけれど、不整地が滑れない自意識過剰君。
このレッスンはパラレルで滑れる人対象のクラスだったんだけど、でもレッスンはプルークから始まった。
初歩の初歩プルークスタンスで重心位置を確認することからスタートし、プルークボーゲン、シュテム、パラレル、と順を追ってポジションを確認しながら、最も重要なパラレルでの重心位置をしっかり把握していくレッスンで、大変勉強になった。
不思議君は、シュテムの時に完璧なパラレルで滑り、パラレルの時にプルークで滑っていた。
そして自意識君は、シュテムあたりで「あの、自分、もう少し滑れると思うんですけど?」と、堂々と進言し、結局、重心位置がなっていないことを指摘されてた。
一体どーなってんのこのクラス?笑
不思議君は上手いのにトンチンカンだし、自意識君もなかなかの大物だ。ふだん自意識過剰な俺が謙虚に見えるほどであった。
板をピタっと閉じた20年前の滑りを披露する自意識君は、棒立ちヤジロベイのような滑りで、不整地が苦手らしい。整地は上手に見えるけれど、確かにそれじゃ凸凹に跳ね返されるわ、という滑りだ。
つーことは結局さ、おまえもスタンスとポジション学ばなきゃダメなんじゃん?ちゃんと話聞いとこうよ、みたいな。
元ボーダーの俺がいうのもなんだけど、ボーダーはさ、スキーヤーから「馬鹿」と批評されることが多々あるわけだ。
ウエアのウエストが膝まで落ちてて、それ引っ張りながらケツ見せて歩いてるのは大抵ボーダーだし、まぁ、馬鹿っぽいよね。脱いじゃえよ!と叫びたくなる俺はオッサンか。笑
でもさ、トンチンカンで自意識過剰なスキーヤーも十分面白いよ?レッスン中は腹筋が崩壊寸前で、ずっと笑いながら滑っていて練習にならなかったよ。
お前ら、どっちもどっちなんだから仲良くな!!
さて、その先生が話してたことがとても心に残ったので、以下にメモっときます。
スキー: あるスキーインストラクターが言ってたスゲー言葉
・人間なんてとても小さいもの。雪と喧嘩しない。自然と喧嘩したって勝てっこないんですよ。だから、雪と仲良く。ジャンプするときも、雪に優しく着地するんです。俺さんはバタンと、雪と喧嘩してる。
・スキーは、足首、股関節、肩の位置、目線、斜面に対する角度が重要。あとは雪と仲良くすれば、重力が連れて行ってくれる。雪が運んでくれる。雪が応えてくれるまで、ぐっと我慢して待つんです。自分で板を回そう、動かそうなんて、しなくていいんです。
・私は、雪が大好きなんです。自分は幸せですよ。
いろんな指導方法や滑走方法があると思う。
けど、先生の最後の言葉「雪が好きなんです」ってのはぐっと来た。
スノースポーツは雪との会話なのだ。雪と相思相愛にならないといかんのだ。
これが、俺がこのレッスンで学んだこと。余裕があってカッコイイ先生だったよ。
・・・と、過去のレッスン内容を思い出しながら、明日のパウ発射も頑張ります!!
俺の片思いは続く。