高所恐怖症の元スノーボーダーがフリースキー初心者となってゲレンデに戻った記録。
これまで無茶なことばかりしてきた俺は、慎重派の相方を見習い、山でも海でも安全第一。
ギャンブルみたいな馬鹿な挑戦はやめ、生きて無事に帰ることを最重要視している。
「台風だ!よし、サーフィン行こうぜ!」という時代は卒業したつもりだ。
だがしかし、俺が出かける所にはいつも台風が来る。
モテルっつーのは大変だ。
この日俺は、日光白根山に登ろうと思っていた。
ロープウエイでサクッと。
中禅寺湖で朝になるのを待ち、金精峠で丸沼方面へ向かうその途中。
前日の雨が嘘のように、真っ青な空が出迎えた。ちょうどこの日だけ、天気予報も晴れだった。
木々の後ろから、朝日に輝く男体山が否応なしに目に入る。
丸沼に向かう俺に、男体山が話しかける。
「おい、おまえ、もう一度登ってみろよ」、と。
(※俺は5月に男体山9合目でリタイヤしています)
誘惑に弱い俺は、白根山を止め、男体山登山に即浮気。笑
よっしゃ、男体山リベンジ!
またあのキツイ登りか。
上等だよ、かかってこいよ‼︎
ドS全開で男体山に臨む俺。
さぁ、頂上まで一直線だ!
今回は荷物を極力減らし、膝に負担をかけないよう気を使って登る。
今日の山は単独。
一人でいろいろなことを考えながら登る。
熊が出たらどうやって戦おうかなーとか、
靴が当たって痛い所にいつバンドエイド貼ろうかなーとか、
この斜度がゲレンデだったらかなり急だよなーとか、
ここで帰宅困難になったらどうやって野宿しようかなーとか。
一人って孤独だね。笑
男体山6合目。
男体山は6合目~8合目の岩場が辛い。
前回、足に痛みが出たのもこの辺だ。
男体山7合目。
ゆっくり登ってきたせいか、足の痛みは全くない。
標高が上がるにつれて、空がその青さを増す。
綺麗な景色と対照的な荒々しいガレ場。
高所恐怖症の俺は景色を楽しめないのがつらい。
男体山8合目。
途中、休憩・水分補給・エネルギー補給をこまめに行う。
こんな丁寧な登山は初めてだわ、俺。
荒い道で疲れてはいるが、体力は全く問題ない。
男体山9合目。
よし、岩場終わり。
青い空。
紅葉と緑の混ざる山。
秋の美しさが凝縮されている。
気品ある男体山に、俺の
森林限界を超え、冷たい風が肌に心地良い。
今日は頂上までいけそうだ。
振り返ると中禅寺湖が眼下に広がる。
男体山は、樹林帯、岩場、砂礫と、飽きない山だ。
神々の世界に到着した。
そして、
男体山のカッコイイ剣も健在だ。
知らない人に写真を撮ってもらう。
9月末の中禅寺湖湖畔は、気温13度。
男体山山頂は、気温7度。
風はとても冷たく体感温度はもっと低い。
昼休憩はライトダウンを着て丁度良かった。
もうこんな時期なんだなー。
この日はお昼近くでガスが出てしまった。
後から登頂した登山客は展望ゼロでかわいそうだった。
山頂で始まった指先ほどの小さな紅葉は、徐々に下界へ。
10月も半ばになれば、いろは坂が大混雑するだろう。
春の桜、秋の紅葉。
自然の美は儚い。
あぁデカダンス。
男体山、キツイ山だけど、また登りたい。
(毎回「もう二度と登るか!」と思いながら下山するんだけど)
さて、遭難対策に買ったジェットボイルマイクロモ。
車だったので、カセットコンロ用のCB缶が使えるカセットジュニアにジェットボイルのクッカーを使ってみた。
重いのでジェットボイルは男体山に持って行かなかった。
遭難対策になってねーじゃんか!
CB缶コスパ最強。
ジェットボイルお湯沸くの早ぇ~!
男体山の登山を終え、改めて夏の体力作りができていないことを再確認。
まぁ捻挫したしね?(言い訳)
でも、今回は一足早い秋の山々に触れ、心地よい登山だった。
呼び止めてくれてありがとう、男体山。
来世は俺もトレランで男体山3往復くらいする変態になって戻ってくるよ。
スキー: 今日の学び
左足の捻挫が2か月たってもまだ痛い。
これ捻挫じゃなくて骨折じゃね?ってことに、今さら気づいた。笑
でも大吉のおみくじに「病気=本ぶくす(治る)」って書いてあったので、このまま根性で自然治癒に委ねることにした。