高所恐怖症の元スノーボーダーがフリースキー初心者となってゲレンデに戻った記録。
がっつりスキーの練習も良いが、人のいないファミリー向けゲレンデで、ビールを飲みながらゆる~く滑るのも俺は好きだ。
ある日行ってみた某ゲレンデには、ファットスキーが皆無だった。
俺(セミファット)でさえ浮いた存在だ。
基礎イントラ: すごい板ですね、どこ行くんですか?(ビールを埋めた所っす!)
基礎スキーヤー: ストック持たないんですか?(はい、今日はビールとジャーキーで手がいっぱいです。)
レジャースキーヤー: ザックには、やっぱビーコンとか入ってるんですか?(ビールを掘り出す園芸用ミニシャベルだけっす!)
俺: お前らなんでそんなに真面目なの???笑
以上のような苦痛な尋問に耐えれば、ファミリー向けゲレンデは俺にとって天国だ。
なぜなら、、、ファミリー向けのゲレンデの奴らは
誰も端っこを滑らんからだ!
広大な未圧雪の端っこパウダーが、全て俺のモノ、競合ゼロなのである。
羞恥尋問プレイで俺の
平和で幸せなこの日、俺は不思議なヤツに出会った。若干キモイ奴だ。
俺の板は結構マイナーな板だと思う。でもそいつ、俺と同じ板履いてたんだよね。
今シーズン初めて同じ板履いてる人見たくらいだから、たぶんソイツも「お!」と思ったに違いない。
俺はおひとり様、そいつもおひとり様だ。
可愛いギャルだったら
「そこの同じ板のギャル~、初心者の俺と一緒にハの字する~?♥」
とかナンパしたかも知れん。相方は実家に帰ってるし、めくるめく
だがそいつ、男だったんだな。残念。
で、そいつ、リフト乗り場で俺の後ろからするーっと現れるワケよ。
空いていたのでリフトの相乗りはなく、お一人様もクワッドを一人で回してたし、最初は大して気にしなかったんだけど、下に降りると、いつもソイツが後ろから現れんのね。
確かに俺らはこの基礎だらけのゲレンデでは超マイノリティー。ツインチップの板もそうだけど、ポール持ってない時点で「なんでチャラいのがここいんの」みたいな目線がビシバシ飛んでくるゲレンデだったのよ。排他的セクト主義プンプン。
だから仲間意識を持ってくれても俺は一向にかまわなかったよ?でもさ、何か話したいんなら、普通に話してくるよね?
さらにだ、リフト待ちゼロなのに、俺がグローブ外して携帯いじるのに合わせて、お前まで進行遅らすのはどーゆーことなん?
なんなの?なんで俺を待つの?俺と一緒にリフト乗りたいの?俺のビール欲しいの?ビールくらいくれてやるから欲しいならそう言えよ!キモいよ!
ま、まさかお前、後ろからハの字したい系?
そ…そっちか、そっちなのか???
俺は恐怖におののいた。
思わずパンツの紐を締め直し、狙われたケツを防御!!
偶然を装って一緒のタイミングで何度もリフト回すのは、ストカーだからね?ね?ね?
ず~っと俺について来るヤツの偏愛にちびりそうな俺は、避難と言う名の「ビール回収」に旅立つことにした。
50%八海山、うまー!新潟万歳。
これで半周はズレたはずだ。ヤツの姿もない。よし、巻いた!
俺はヤツに付きまとわれたクワッドをやめ、別のスローなリフトに降りることにした。
そしたら、、、、
またアイツが後ろからぬるっと現れたのだ!!!
あぁ神様!!
スキー: 今日の学び
スキーは時にホラーである。
俺、ゲレンデでは知らない人としゃべりまくるんだけど、コイツだけは生理的に無理でした。
まじ怖えぇ!!