高所恐怖症の元スノーボーダーがフリースキー初心者となってゲレンデに戻った記録。
今シーズンのスキー2日目。新品の板を持って、岩がゴリゴリ出たりパウパウなかぐらスキー場にやってきました、スキー初心者の俺です、みなさんこんばんは。
湯沢にちょっとだけ雪が降った。
そして、粉雪とピスラボアイスバーンのコラボレーションという、初心者にとって極めて恐怖なバーンが出来上がっていた。
粉雪上ではしっかり止まるけれど、ピスラボではスキーのエッジが上手に使えない。
ゴリゴリゴリゴリッ!!っていう音だけで、もう根負けだ。
道路を歩ているときに、凍った水たまりに足を踏み入れたみたいな挙動になる。
初スキーの時に板を脱いだこの坂も、ピスラボが出ていた。
ボーダーが頭から突っ込んでコケる中、慎重に慎重に降りる。
コケたら痛えよな〜と思いつつ、心は泣きそうだった。
新品の長い板の足はバンビだ。なんたる恥ずかしいスタイルだ!
実は、最初のリフトを降りた時点で、これまでの移動中のブーツや板の重みだけで足が逝っちゃっているのは内緒だがな。
かぐらメインゲレンデ頂上。
やっぱね、このランドマークは写真とらないとね。
俺の板とブーツは新品だ。
初めて買った初心者セットは3か月弱で買い替えとなった。
新しい板は以前の板よりも30cm以上長いセミファットスキーだ。感覚が違いすぎて大混乱。
特に困るのは極端な登り斜度があるリフト乗り場にスケーティングで登るときだ。相当ガニ股しても板の後ろが重なる。
スイッチで滑れるようビンディング位置がほぼ中央なのも理由だと思う。(俺の足が短いんじゃないよ?板が長げーのよ!!)
男らしいガニ股登りができない俺は、カニカニ横歩きで女性らしく密やかに登る日々である。このまま私生活が妙に内股になったらどーしてくれるんだ。
俺の
そして滞在中のある朝、新雪30cmの日があった。
朝一でロープウエイに並んだけれど、電気系の故障で20分遅れた。
ロープウエイには、新雪を求めて殺気立ったスキーヤーやボーダーが列をなしている。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
30cmのパウダーで狂気に満ちたスノーヤーは、我先にとかぐらメインゲレンデを目指した。
初心者の俺がそんなレースに勝てるはずはないので、俺はみつまたに残った。
新しい板のビンディングはキングピンなんだけど、コレとブーツをくっつけるのにね、すげー時間かかるの。もうホント情けない。
俺はみつまたやかぐらの端っこに積もった雪で遊んだ。
十分にパウダーは残っていた。(むしろみつまたでファーストトラックを頂けた。)
初日は岩が見えていたゴンドラコースの非圧雪箇所では、体が浮く感覚を味わった。
なんじゃこりゃ?!なぜ浮くんだ?
なんかすげーぞファット板面白いぞ!!
そして圧雪バーンのようにターンしようとしたらコケた。
なるほど、パウダーが積もっている場所では滑りを変えなければいけないようだ。
俺はウイリーのようにして非圧雪場所で遊んだ。
そんな俺を冷たい目線で圧雪バーンの相方が見守る。
俺、がんばる。
パウパウで遊べる場所もある。
しかし地形は十分に残っているので、調子こくと、突然の段差や岩に出くわして泣きそうになる。
このコンディション、これはこれで、雪があるときよりも難易度が高く面白かった。
旅の最終日。コケたボーダーが後ろから凄い勢いで俺に突っ込んできて、俺の新品の板は彼のボードのエッジで大きく削り取られてしまった。
めちゃくちゃショックだった。
「すんませーん!!」というボーダーに対して、超むっとしてしまった。
笑顔で「いいっすよ!大丈夫でしたか!」
と即言えなかった新品板の俺は、家に帰って傷だらけになった新品板の葬式を済ませた。そしてしばし悲しみに暮れたあと、ちょっと反省した。
なんかねぇ、(俺は電車に乗らないけど)通勤ラッシュの山手線で客同士で喧嘩するような余裕のない人たちって、悲しいよね。
でも自分がゲレンデで余裕ないリアクトしたと思うと、自分が自分で情けなくなった。ごめんね。未亡人として謝ります。
寛容になろっ!
誰も怪我をしないことが世界平和っす。天国の新品板よ、犠牲になってくれてありがとう。I miss you...
スキー: 今日の学び
またコイツの季節がやってきた!!